気兼ねなく

もう10年以上前の話になる。育児短時間勤務者にも減額することなく給与を支払う旨としようとしたが、実際短時間勤務者側から、同僚がまだ仕事をしている中、早く帰るのだからその分は減額してほしいと逆に言われてしまったという。同僚の視線が冷たいといったことではなく、あくまでも本人が気兼ねなく制度利用したいためである。                                                 こうした気兼ね対策として、マイナス(休業対象者の減額)ではなくプラス(休業支援者への増額)で、気兼ねをなくす仕組みを考えたのが、年末賞与より育児休業を取得した職員の仕事を代わりに支えた従業員(正社員のほか契約社員などを含むすべての従業員が対象)へ賞与(ボーナス)を再分配する制度」の導入である。この事業所では、適用条件を、代替要員の補充、育休職員へ支払い予定の賞与原資を同僚やチームへ再分配する。それにより、育休職員の気兼ねを軽減し(育休の取得し易さ)、職場を支える従業員にも相応の手当が支給され、職場全体の納得感と一体感を高める効果を想定としているという。