土下座

話題の放映中のドラマの中でも屈辱的な謝罪方法として印象付けられているのは、土下座である。悪質クレーマにもいろいろなタイプばあるが、そのひとつに過剰な謝罪を求め、土下座をさせSNSにアップして物議を起こしたことがあった。自らの意思で最大級の謝罪を示すというよりも、強いられて行う。その行為により貶められる意味がプラスされているかのようだ。ところが謝罪の意味は戦後からであるという。もともとは、貴人の通行の際にひざまずいて額を低く地面をするつける礼というから、驚いた。言ってみればお作法である。これに謝罪が追加されたのも昭和のテレビ時代劇の影響ではないかという指摘もあった。言葉は時代とともに生きている。放映中のかのドラマの行方とともに改めて感じた。(参考角川ソフィア文庫 『悩ましい国語辞典』P258 )