健康起因事故

 事業者向けの「健康起因事故防止マニュアル」(トラック協会)発行には、新たに高齢運転者の聴力低下・視野狭窄への具体的な対策を示している。加齢に伴う聴力低下への配慮として、指示する際は口の動きをみせて話すことなどが必要。これは運転者だけではなく、他の職種の事業所においても、高齢化が進み、思わぬ事故につながる。そのための予防に役立つ示唆がある。                                            高齢によって体調を崩したことで発生する事故を防ぐため、健康対策は、どこでも必要な対策となる。聴力も老化とともに誰もが避けられなくなる衰え、ちょっとした配慮で事故予防する手だてはある。とくに小さい声や早口の言葉が聞こえづらい傾向にあるため、職場では大きな声でゆっくりと伝える配慮する。指示の聞き間違いが事故につながらないよう、正面から向き合って口の動きをみせ、重要なことはメモにして渡す方法もちょっとしたことだが、予防の一つである。
 視力については、加齢とともに視野が狭くなる障害は私たちには自覚しにくい。信号や歩行者の見落としによる重大事故につながると指摘。運転者以外でも足元などや暗がりには思っている以上に物がみえなくなってくる。物が歪んでみえるなど注意すべき症状を教育しておくことが必要。