新聞掲載のコラムに視覚障害者の読書について書かれていた。その中に『声は言葉の乗り物」と言われているという一節があり、なるほどと思う。一目ぼれはできなくとも、一耳惚れがある。と、逆に明るい声で話すことに心がけているというのには、またもなるほどと。顔を見えない電話で、また、特に見知らぬ人に電話をかける際には、少々緊張する。印象が大きく変わる。その応対は声のみである。中身の言葉ではなく、声の調子に反応する。乗り物がゆったりした座席で、シートの座り心地がよいと、こちらもゆったりと聞ける。この言葉の乗り物は、自分の乗り物に相手を乗せる。という代物になっていることに気を付けないと、それぞれの心地が悪くなることに気が付かないといけない。