私の本棚で紹介されていたイブの7人の娘たち(ブライアン・サイクス著)の章に「不愉快なできごと」があえて挿入されている。新しい発見や理論は、多くの批判や論争、既成の理論にもまれにもまれる。従来定説だと思われていた説も、一瞬に崩れることも、また、逆に数値の間違いなど、指摘され、撤退、打ち消され葬られることになる。とある研究者を名指しで批判しているが、本当にそうなのか、と、(今は便利、すぐに情報をえることができる)配列の間違いを認めてその引き際の良さが、あるべき姿と賞賛されたという内容もでてきた。一方で、現在のミトコンドリアDNAは母親のみというのは覆されていないかと調べてみると、レアなケースがあり得るという記載もあった。こうした不愉快な出来事が(立場によるが)真摯な議論(戦いともいえる)が新しい発見につながっている。
