『幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある。』(レフ・トルストイ「アンナ・カレーニナ」)に倣い、『災厄の物痕は、どれもみな同じように見えるが、心痕にはそれぞれの禍根の形がある。』東日本大震災から、11年、最初の1年は時が止まったように時間がなかなか経ちませんでしたが、あっという間に10年経過そして更に1年と経ってきました。津波、竜巻、地震、戦禍、残った災厄の痕は、驚くほど同じように見えます。天災はそれでも時間経過とともに立ち向かう希望がみえてきますが、戦(侵略)禍は、何十年たっても不信、恨み、猜疑、怨嗟、争いがますます膨らんできます。