国宝「埴輪 挂甲の武人」(東京国立博物館蔵)を鑑賞。その勇壮な姿や気高い表情で埴輪の造形美の極致とされる。この埴輪には4体の兄弟のようなよく似た造形があり、国内外の博物館・美術館に別々に所蔵されていた。
今回の展覧会でこの計5体の「埴輪 挂甲の武人」を同時に公開中が注目点であった。5体を一堂に集めるのは史上初めてだ。実際に目にして埴輪が思っていた以上に大きく、この武人の姿も勇壮というより、どこかのどかでカワイイと、21世紀に生きている人間には思えてしまう。有名な踊る埴輪のイメージが色濃いせいかもしれないが、これが埴輪の魅力であった。